上海にお住まいの方なら一度は行った事があるのではないでしょうか、日本でも牡蠣鍋、ちゃんこ、石狩鍋、キムチ鍋とこの時期の定番料理ですがこちらの火鍋は日本に居てはまずお目に掛かれません。
材料は肉と野菜、海鮮を中心とし、練り物などもあり日本の多くの鍋とあまり変わりませんが味付けが実にワイルド。唐辛子色の香辛料たっぷりのスープをベースに頼めば鵜骨鶏やスッポン、蛇なども入ります。味も韓国風のマイルドな唐辛子ベースではなくどちらかと言うとカレーに似た風味で、木の実など何種類もの香辛料がそのままの形で入っています。
鍋を半分に仕切り唐辛子ベースの辛いスープと、魚を出汁にした辛くないスープ2種類の鍋が、味の違いを同時に楽しめてお勧めです。辛さは慣れればそれ程でもなく、4、5人ならこの鍋1つで十分です。蛙、豚の脳みそ等ちょっと変わったものを頼むときには周りの了解を得ましょう。
この火鍋、正確には四川風火鍋と呼ばれ、元来内陸部の重慶や成都周辺の食材に乏しい地域で、主に肉体労働者が当時食べられずに捨てられていた動物の内臓を香辛料をふんだんに使ったスープで煮込んだのが始まりと言われています。冬季だけでなく真夏の酷暑にもバテることなく重労働に耐えられる秘訣がこの鍋だとのこと。
上海でブレークしたのは3年くらい前でしょうか、大衆的な店ではビール飲み放題が定着し、今日もアチコチで鍋を囲んだ宴会が開かれています。
(立正大学大学院 経済学専攻 兪揚)