先日とうとう中国の第一汽車(汽車といっても鉄道のではなく、中国では自動車のことを汽車という)が誇る紅旗に乗ってしまった。
紅旗はその昔中国政府高官の御用達自動車であり、中国ではベンツに匹敵するくらいの高級車で一般庶民には高嶺の花、眺めるだけの存在であった…。とは言うものの最近のモデルはボディはアウディ、エンジンは海外の自動車会社からの輸入品のまさにジャンクショップの組みたて自動車と化している。アウディと紅旗の見分け方はフロントにあるアウディマークがあるかないか、エンジンルーム上部に夜になったら光るプラスチック製の紅い旗が立っているかどうか、と言う程度の違いでしかない。
先日レストランからの移動で店の前で待っているタクシーに乗ることになった。店を出てみるといつも見慣れたサンタナ(フォルクスワーゲン社製で上海のタクシーの9割方がこのサンタナがタクシーとして使われている。)の替わりにえらく長いアウディ?が停車している。近づいて見るとエンジンルームの上に光り輝く紅い旗が…。普通に他のタクシーと一緒に並んで止まっていたが、存在感が違う。なんとアウディサイズの紅旗よりもちょっと長い紅旗のリムジンなのである。スピードメーターに刻まれた220キロ…、小刻みな紅旗タクシーの揺れの中で「220キロも出したらドアが外れるな」と思ったのは同乗していた友人みんなの意見だった…。料金はサンタナと同じ初乗り10元、このタクシーを見かけることはさすがに少ないので、運良くこのタクシーに乗ることが出来たらかなりお得なのではないだろうか。
(上海交通大学留学生 見口大介)