日本に帰国すると必ず立ち寄る場所があった。レンタルビデオショップである。私が中国にいるあいだ、日本では様々な新作映画が封切りされる。
中国では政府の審査を通った映画しか封切られることがない。
中国に居て見られなかった新作映画は雪だるま式に増えていくが、ビデオショップに行けば毎回10本程度の新作があるという幸せな環境が待っていた。そのような理由から日本のレンタルビデオショップは映画好きの私からしてみれば、いわばパラダイスのような存在であった。
さて私は今回の余暇事情を「日本に帰国すると必ず立ち寄る場所があった」と過去形で始めた。その理由は最近日本に帰国してもレンタルビデオショップに立ち寄ることが無くなったからである。中国に居ても日本のビデオショップの店頭に並んでいる程度の新作ならば、街頭にある怪しげなVCDショップに行けば揃っているのである。ときには日本では公開前の映画がどこからともなく出現して、街頭のVCDショップに並んでいることもあり驚きを通り越して開いた口がふさがらない。またVCDのハードウェアも価格破壊が進み、日本円にして約10,000円程度で手に入るようになった。ということで、日本に帰国しても特別レンタルビデオショップに足を運ぶ必要が無くなってしまったのである。
この夏、日本ではスターウォーズエピソード1が大流行しているが、中国ではと言うとまだ流行の兆しすら見えてはいない。中国でスターウォーズエピソード1が流行するきっかけを作るのは、もしかしたらVCDソフト発売からになるのではないだろうか?
(上海交通大学留学生 見口大介)