都バスの車体に商業広告が入るようになって久しい。開始前には賛否両論いろいろあったようだが、やって見ると街中がポップになって良かったのではないでしょうか。主観的だが少なくとも見て嫌悪感を生ずるような広告は見当たらない。
ところでバスの車体広告は社会主義の中国の方が先輩である。もちろん共産党のスローガンではなくれっきとした商業広告、古くは外資系企業、最近では振興ネット企業の専用ボードと化し巨大なURLが渋滞の街中を右往左往している。
雨後の筍のように増えたドットコム企業。広義では企業のネット構築など目立たないところでしっかり売上を上げている会社もあるが、バス広告などで目立つのは広告収入主体のホームページ提供会社である。更にその多くはオークションも含めた「物販」サイトなのだが問題は中国の物流。ネットのメリットはどこに居ても情報を低コストで共有できる点だが、日本のようにウェブデータベースに直結したロジスティクスを持たない中国では注文した商品を届ける手段が無い。
深刻なのはこれがチベットや内モンゴルだけの話ではなく大都市間の問題だからである。上海や北京の有線通信インフラが日本の全国平均を上回るのは時間の問題だ。ただそれでも中国ネット企業が引き続き成長を続けるに必要な条件は1にも2にも全国規模の宅配便など物流インフラの整備である。リアルと繋がらないバーチャルが生き続けられる時間はそれ程長くないであろう。
(パシフィック・ブレイン株式会社 代表取締役 藤川 洋)