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上海便り
2000.9.26 第百二十便、21世紀のIT戦略とは
21世紀まであと100日を切った。
ところで今更言うまでもなく今世紀の主役はアメリカであった。
一時、ベトナム戦争や冷戦の放蕩に疲弊した80年代終わりにかけて日本もなかなかやるじゃないか、と思わせた時期もあった。ところが冷戦終焉で病巣の根本的治療に成功した90年代、秘蔵の軍事技術を民転させITと金融技術で一気に巻き返しに成功、再び揺ぎ無い地位に返り咲いた。

ところで現在、様々な巨大企業が国を超えて提携合併を繰り広げている。金融は分かり難いがダイムラーとクライスラーの例などはそれぞれ足りない分野や市場を補完しあう点で素人にも分かり易い。話を空想の世界に飛躍させるがソ連亡き後、アメリカが脅威と感じる事態が一つだけ残されている。顔つきも似ていて漢字文化を共有する日本と中国の戦略的提携である。話は15億人のマーケットだけではない。エネルギー、金融、工業技術からヒューマンリソースに至るまで巧く補完すればどれほど強いだろうか?ほんの一例だが両国が保有する米国債を売る、或いは買わないと仄めかした事態を想像するだけでも怖いくらいで世界戦争の引き金にも為りかねない。

話を現実に戻すがアメリカがITで世界制覇したのは何も軍事技術の民転だけではない。世界中の頭脳を呼び寄せ雑多な人種が次々に新しいテクノロジーを生み出したからである。実に今の日本に足りないのはこれである。ところでこの7月、会社を川崎から東京入管から歩いて3分の場所に移した。自分はインドやイスラエルは一切分からないが優秀な上海の人材を呼び寄せる事はできる。或いはネットが今のコストのまま100倍高速化すれば人は移動しなくても分業でいけるかも知れない。いや其れより日中間で事前ビザが廃止され、今の日米間のように格安航空券一枚で自由に行き交える時代が先かもしれない。(殆ど期待していないが)

何れにせよ日本だけでIT戦略を練ってもうまく行かないだろう。IT振興券も良いがもっと現に存在する隣の国のリソースを活用させては如何だろうか。

パシフィック・ブレイン株式会社 代表取締役 藤川 洋)

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