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上海便り
1999.9.13 第八十七便、大学生の租房熱
新学期を迎える9月、市内各所の大学では晴れて難関を突破した新入学生が新たなキャンパスライフを始めます。これまで中国の大学は基本的に全寮制で、たとえバスで通える範囲に実家があっても普段は寮で過ごし、週末のみ実家に帰るというのが一般的でした。

ところが一昨年頃からこの時期になると、春に日本の大都市でみられるような学生の部屋探しが流行っているのです。これには大きく分けて2つの理由があると思います。まず殆どの学生は一人っ子政策の申し子で、4人から8人といった大部屋の寮に住むことに抵抗を感じます。加えて改革開放と市場経済の進展で彼らの親にも経済的余裕のある家庭が出現し、しかも一人息子(娘)が最高学府に入ったものですから舞い上がってしまうのです。勿論、学生自身もアルバイトで幾らかの現金収入があるのが普通です。

もう一つの理由は商品房と呼ばれる新築マンションを購入した層が昔から住んでいた手狭なアパートを貸しに出し、自らの住宅ローンの支払いに充当しているのです。古いアパートとはいえ都心でも月数十元から百元程度で借りられるのは旧来そこに住んでいる居民に限られるのですが、多くはそれを又貸ししている訳です。

租房熱(部屋探し競争)はこの需要と供給があって初めて起こった現象なのです。例えば復旦大学周辺で聞いたところ平均的な賃貸価格は月600元から800元程度でこれを2人でシェアーしているケースもあります。中には同棲を決め込むカップルもいて大学当局でも頭の痛い問題となりつつあります。

上海で日本の学生センターの様にユニットバス付きの個室が一般的になるのは相当先のことでしょう。それまでは毎年、租房熱が繰り返されるのでしょうか。

(丸加物産株式会社 代表取締役 藤川 洋)

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