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上海便り
1999.8.27 第八十五便、薬好きの上海人
上海に来て気になっていることがある。それは此処の人たちが薬を服用しすぎなのではないかとの懸念です。既にこの国のテレビ広告では、日本をずっと上回る頻度で医薬品や健康食品、栄養補助食品の広告が流れています。初めのうちは医食同源の漢方の国なのであまり気にしないようにしていたのですが、どうも状況が違うのです。

例えば数日間の小旅行に出掛ける時、特に女性は化粧品と見分けがつかない物も含めて10種類くらいをポーチに入れて持って行きます。それもクリームのように肌に塗るものよりむしろ服用薬の方が多いくらいです。大体、毎日中華料理を食していながら、一体どんな栄養素を改めて摂る必要があるのか考えてしまいます。

また最近の傾向は、例えばダイエット食品などでも古くからある減肥茶の様に漢方原料を主成分としたものから携帯にも便利で簡単に服用でき、かつ効果が早いと言われる西洋医の錠剤が流行っているのです。また風邪薬を含めて一般の家庭には数十種類の常備薬があるものです。

これらの背景には一般的な薬の値段が安く、医師の処方箋無しで簡単に医薬品が手に入る状況や、派手なテレビ広告などで巧く消費ブームに乗せる事が出来た事も理由として挙げられよう。何れにせよ偽造品や効用に疑問の残るおクスリも紛れ込み、この国の健康ブームは暫く続きそうである。

(丸加物産株式会社 代表取締役 藤川 洋)

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