今週はユネスコ世界自然・文化遺産に指定された景勝地"泰山"をご紹介します。場所は先々週ご紹介した済南から104国道を車で約1時間半の泰安市に2カ所の登山口があります。済南から30分間隔で大型バスが出ているほかマイクロバスも多くあります。またタクシーを1日チャーターしても250元(通行料往復30元含まず)でした。
頂上は海抜1,545メートルですので高山病の心配はありません。泰安市は泰山を訪れる観光客収入で成り立っているような街です。至る所に旅館や食堂、みやげ屋が建ち並び、道路沿いで多くの客引きが声を嗄らしています。
まず全て歩いて登るコースをご紹介します。2つある登山口の1つ"紅門"からは健康な人で片道4時間との事ですが、途中に多くの寺や旧跡があり、全部見ていると丸1日掛かります。その為、夏のお勧めは昼頃スタートし、半日掛けて頂上付近まで登り簡易旅館で一泊、翌日早朝の日の出を眺めて下山するプランです。但し途中は殆ど石段で、日本のように下草や泥濘を踏みしめ、森林に入り渓流に足を浸ける楽しみが無いのが残念です。また急な直線階段の連続は、尾根をジグザグに進むより何倍も疲れます。特に頂上直前の約1,000メートル続く一直線の石段は単調で面白味が無く精神的にも疲れます。
時間がない方、楽をしたい方は中間地点までバスで行き(タクシーや自家用車は進入禁止)ロープウェイに乗り換えれば頂上に着いたも同然です。山歩きを楽しみたければバスに乗らず2時間半くらい掛けて中間点まで登り、例の無味乾燥な一直線の石段をロープウェイでパスするのが良いでしょう。山頂の景色は絶景で、今にも崩れそうな岩の絶壁から数百メートル下を覗き込むのもあなた次第です。ただ残念なのは全体的に人の手が入り過ぎている事です。水や食料を全く持たずに登れるのは確かに楽です。けれども石段や街路灯をはじめ孔子廟にスピーカーが置いていたり、特にロープウェイ頂上駅にオールナイトのビデオ映画館があるのはやはり乱開発と言えましょう。
(丸加物産株式会社 代表取締役 藤川 洋)