久しぶりに天気が良かったので日も暮れかかった上海の街を30分くらい歩いてみた。途中、バスや自転車もそれほど通らない裏通りに差し掛かった。昔からの理髪店や"百貨公司"とは名ばかりの個人営業の雑貨屋さんに混じりガラス張りで煌々と輝くビューティーサロンやローソンなどが加わっている。歩いたのがヒルトンからホテル・オークラ管理の花園飯店近くまでの道筋だったからか、焼鳥屋さんや欧米人客の声が漏れるショットバーなどいくつも目に付いた。
途中、富民路から長楽路にかけて"大衆電脳屋"という看板を見つけた。小さな入り口から中を覗くと10坪くらいであろうか、低い天井で薄暗い蛍光灯の下にパソコンが十数台。モニターの前には高校生くらいの少年5、6人がゲームに興じていた。恐らく部屋のパソコンはネットワークで繋がっていて傍らの友人と対戦できるのでしょう。料金表を見るとゲームだけなら1時間6元。上網(インターネット接続)だと1時間15元と書かれている。
少し前なら"ネットカフェ"として繁盛していたのかも知れないが、見る限り場末のゲームセンターといった状況で皆ゲームのみを目的に集まっているようだ。そこの壁に日本の同人誌を切り抜いたような美少女のイラストが張られていた。多分日本のものであろうが上海でもこうしたサブ・カルチャーが育ちつつあるのかも知れない。
今回、同じような店を3件見つけた。一方、テレビでは小学生向けに日本のアニメが吹き替えで毎日幾つも放映されている。思わぬところで日本文化が上海の若者に浸透する可能性を感じた。
(丸加物産株式会社 代表取締役 藤川 洋)