今回は上海から揚子江を170キロほど上った江蘇省の街、南通をご紹介致します。市の人口は約70万人で同じ江蘇省の蘇州から揚子江を挟んだ対岸に位置し、紡績など軽工業と主な産業としています。なお日本とは豊橋市、和泉市と友好姉妹都市関係にあります。
上海からのアクセスは高速船(ジェットフォイル)が最も一般的で、外灘から3時間半(片道60元)、或いは余り知られておりませんがバスでも殆ど同じ所用時間(片道52元)で行けます。また空港がありますので北京や広州等へのアクセスは上海空港まで行かなくてはならない蘇州や無錫よりむしろ便利かも知れません。ただ1日2便しかない上海への高速船もそうですが、便数が少ないので船や飛行機に合わせてスケジュールを組まなくてはなりません。
蘇州や無錫、或いは杭州といった有名な観光地が無いので日本人が少ないのかと思えばさにあらず、既に500を越える日系企業が進出し居酒屋、クラブ、スナックといった店構えが数件並んでいる通りもある程です。街中に水路が有り、交通量も少ないので上海の喧噪を暫く忘れることができます。日本からの進出企業は大手では帝人や東レといったアパレル産業が多く、国別投資額でも日本はトップでかつての上海郊外を彷彿とさせるに十分です。
帰りは午後の高速船に間に合わず、上海に戻る方法を探したところバス便もあることが分かり試しに乗ってみました。切符を買う際にバスは輸入車両だと言われどんなものかと待っていると、アメリカのグレイハウンドが使っていた中古バスでした。かなり使い古されてはいましたが、リクライニングなどは非常に良く、クラクションや社内のスペイン語の表示もそのままで、途中、いかにも中国風の揚子江渡し船に載せられた状況がかなりミスマッチでした。
(丸加物産株式会社 代表取締役 藤川 洋)