日本の27倍の国土に50を超える民族が暮らす中国。言葉も普通語と呼ばれる共通語を基本としつつも、例えば紙幣の裏を見ると発券銀行である中国人民銀行と額面が漢字の他4つの文字で記されています。1月に始まるユーロ紙幣が何ヶ国語なのか知りませんが、一国の通貨が幾つもの文字で記される国はあまり多くないと思います。
そして改革開放と市場経済の導入で自由競争の時代を迎え、チャンスを求めて若者が大都市に集まって来るようになりました。まるで世界中の若き野心家が自分の可能性を信じてアメリカを目指すように。その代表都市が「上海」なのです。もちろん「ただ大都市へ行けば何とかなるだろう」と来てみたものの、仕事にあぶれ浮浪者と化す盲流が社会問題となったこともあります。
現在、上海の女性に結婚相手としてモテモテなのが上海以外から来た外地人なのである。依然として外国人も人気があるが言葉や習慣の違い、駐在員や留学生は基本的に本国に帰ってしまい、彼らと一緒になると一人っ子世代なのに自分の親の傍に居られない等の理由で最近は敬遠気味なのだ。そのような中、同じ中国人でしかも有名大学出身で専門技術職やマネジメントとして才能が認められた外地人は間違い無く選ばれた頭脳明晰なエリート。しかも上海で働きたいので「マスオさん生活に抵抗を感じない」訳で人気株なのです。
実際、上海のコンピュータ業界を見渡しても、こうした外地人エンジニアがかなりの部分を支えているというのが偽らざる実感である。毎年、春節(旧正月)に故郷へ帰ってしまい、交通事情の悪さも重なり最低2週間は帰ってこない彼らの為に開発作業が進まないことに悩まされている。
(丸加物産株式会社 代表取締役 藤川 洋)