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日中逆転
2002.3.1 第三十二話「環境対策を怠るな」

お湯を注いで3分待てば食べられる即席麺、中国では「方便麺」という名称で急速に広まっている。(方便とは便利、コンビニエンスの意味)但しローソンみたいな店は便利店と言い、方便店とは呼ばない。同じ漢字でも日本語との微妙な解釈の違いに戸惑う。

さて、この方便麺、上海の「便利店」に行けば日本ブランドや台湾ブランド、そして 最近日本でも見かける赤い韓国ブランドで熾烈な市場争いを繰り広げているのが判る。しかし日本と異なることがある、容器が紙製なのだ。この理由は草分け的存在の日本ブランドが中国の消費者に「容器の発砲スチロールから人体に有毒な物質が溶け出している」と告発されたことに端を発し、各社一斉に紙製容器に切り替えたと言う。しかし断熱性に優れた発砲スチロールの代わりが厚紙一枚だ、小学生の頃から半田ゴテが玩具だった自分には何ともないが家族は熱湯を注いだ容器を持つと熱く、ちょっと力入れるとたわみこぼれそうで嫌だと言う。各社凹凸を付けて手先との接触面積を減らすなど工夫しているが日本で慣れているのでつい発砲スチロールの方がいいと思ってしまう。

しかし毒性物質の有無は別にして環境破壊の面でも上海では発泡スチロールを「白色公害」と捉えている。更に市政府のテレビ広告では上海人が2年間で消費するスーパーのポリエチレン袋で全中国の面積が覆われてしまうと繰り返し訴え映像で買い物かごの持参を呼びかけている。「上海」で配られるスーパーバッグがチョモランマやタクラマカン砂漠を含めた「中国全土」の面積になるのである。ちょっと信じられないが僕でも理解できる中国語だった。既に中国は東京杉並区と同じ環境意識水準なのだ。中国だから・・・と昭和のつもりで考えていると手痛いしっぺ返しとなるであろう。

パシフィック・ブレイン株式会社 代表取締役 藤川 洋)

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