今回は日本が鳴り物入りで世界標準に仕立て上げたDVD(デジタルビデオディスク)を例にブランド展開について取り上げてみる。
現在、日本では韓国製を中心にデッキ本体が2万円から売られているが、上海でも国産品ならほぼ同じ値段で手に入る。但し面白いのは箱の目立つ場所に「ソニー製ドライブ採用」等とPRされ、蘇州の「歩々高」などの割とメジャーなメーカーですら未だブランドとして独り立ち出来ていない状況だ。
但しこうしたメーカーだけではない。例えば青島の「海尓」は3,000元以上と海外ブランドとさして変わらぬ値段で売られている。しかも外国製のドライブユニットを使っているにも関わらずその事には一切触れていない。元々国営企業だったこの海尓、アフターサービスが素晴らしいとの評判で業績も右肩上がり、今後はこうした企業改革が出来た勝ち組みと、泥沼のダンピング合戦に巻き込まれる負け組みに急速に分化すると言われている。
1台当たりの利益が日本の1/10でも日本の12倍売れば良いのかも知れないが、2万円のハード単体でのビジネスは体力消耗戦になりかねない。実際にこちらではDVDの前身であるVCDのハード製造では早めに生産を打ち切ったところが利益を得て巧く勝ち逃げした結果となっている。顧客に製品を使って貰いながらメーカーが利益を得続けるモデルが望まれる。
(パシフィック・ブレイン株式会社 代表取締役 藤川 洋)